旧商家 丸一本間家

増毛郡増毛町弁天町1丁目27番地  問い合わせ先:Tel.0164-53-1511
平成12年(2000) 北海道の有形文化財に指定
平成15年(2003) 国の重要文化財に指定

 旧商家丸一本間家を建てたのは本間家の初代、本間泰蔵。佐渡の出身で、小樽で商売を学ぶと明治8年に26歳で独立し、増毛ましけで荒物雑貨の店を始めた。ニシン景気で沸いた増毛町では商品が飛ぶように売れ、泰蔵は事業を次々に拡大。呉服商、網元、海運業、酒造業と多岐にわたる事業を展開し、〝天塩国一の豪商〟と呼ばれるまでになった。
 現在も残る本間家は店舗・呉服蔵・居宅・付属屋・醸造蔵などで構成されており、20年以上の歳月をかけ、明治35年に完成したもの。この年、泰蔵は各種事業を統合し、丸一本間合名会社を立ち上げ、酒造場も稲葉1丁目に移転。戦中・戦後という激動の中で、本間家は事業を縮小していき、現在は國稀酒造が営業を続けている。(紹介リーフレットより)
 日本点字図書館の創立者である本間一夫(1915-2003)は、泰蔵の孫にあたる。幼少時、病により視力を失った。点字図書・録音図書の製作と貸出を主とする図書館事業に取り組み、視覚障碍者の読書環境向上に貢献した人物である。