勇武津資料館

北海道苫小牧市字勇払132番地32  問い合わせ先:TEL・FAX.0144-56-0201
苫小牧市市政施行50周年、八王子千人同心移住200年を記念して、平成13年(2001)4月1日開館

 資料館の名称は江戸時代後期の「勇武津」の表記例に因む。
 幕府の出張所である会所を参考にして、国産のスギ材で内外装され、土間には竈、板の間には囲炉裏が復元され、各種の調度品が並べられている。
 多目的研修室には、勇武津会所、八王子千人同心、開拓使三角測量勇払基点、弁天貝塚出土品、アイヌ民具や北前船関係の歴史資料が展示。

八王子千人同心
 江戸時代を通じて10名の組頭に組織された千人同心は槍奉行に所属し、半士半農として八王子近郊で生活していたが、将軍上洛や日光参拝の際の警護、日光の火消し役に従事していた。
 蝦夷地に外国船の渡来が重なるようになり、幕府は蝦夷地を警護するために寛政11年(1799)東蝦夷地を直轄領とする。
 千人頭の腹半左衛門は蝦夷地の警護と開拓を幕府に願い出、翌年弟原新介と同心子弟100名を引き連れ、勇払と白糠に移住する。なれない気候風土のため多くの病死者や帰郷者が出て、文化元年(1804)には解散となった。

蝦夷地開拓移住隊士の墓
蝦夷地開拓移住隊士の墓石群は18基あり、29名が祀られている。これらの墓石群は昭和31年(1956)に苫小牧指定文化財(史跡)として指定される。