村橋久成胸像建立20周年を祝う

 2025年は村橋久成胸像建立20周年となる記念すべき年である。9月23日が祝日のため22日(月)に恒例の胸像清掃が実施された。
 節目の年である本年は、かごしま久成会のメンバーが当地を訪れ、共に清掃をし記念講演会を北海道知事公館の会議室で開催した。

北海道知事公館

 講師はかごしま久成会の特別顧問で歴史学者である原口 泉氏志學館大学教授、元鹿児島県立図書館長)が「北海道の前田正名」と題し講演を行った。
 演題は釧路に製紙会社を設立し、「阿寒前田一歩園」初代園主として牧場経営や山林事業を手掛け、北海道と縁の深い前田正名であったが、話は北海道に関わりのあるほかの薩摩出身者らへと広がった。
 島津斉彬、西郷隆盛、黒田清隆(関連で榎本武揚)、永山武四郎、五代友厚等々、馴染みのある人物が次々と登場し、予定時間を大幅に超過したが、登場人物の人となりやエピソード、史実の再評価という興味使い話題を参加者は楽しんだ。

懇親会で半田博物館長が挨拶

 講演会終了後、会場をサッポロビール園・ガーデングリルに移して交流・懇親会を開いた。
 久成曽孫の大山登規子氏、胸像製作者の中村晋也氏、胸像建立期成会会長であった木原直彦氏からの20周年を祝うメッセージが披露され、両地域の会長挨拶に続きサッポロビール博物館館長の半田輝雄氏と薩摩藩英国留学生記念館副館長の奥ノ園陽介氏から祝辞があった。
 久々の交流で、また夫人同伴の参加者が複数揃ったこともあり、懇親会は華やかさを増し盛況であった。

 鹿児島の皆さんは田中和夫氏(2023年2月死去)の墓参を希望されていたので、翌23日は、田中氏の奥様とご子息及び両久成会と田中氏が主宰していた札幌文学会のメンバーが茨戸霊園に集まりご冥福を祈った。

一般の講演参加者も加わり、清掃後の胸像前で