夕張郡栗山町角田60番地4 TEL.0123-72-6035(開拓記念館内) 栗山町有形文化財
泉麟太郎は、仙台伊達藩一門の角田石川氏の家臣。戊申戦争後、藩主の命により兄 添田竜吉(麟太郎は泉家の養子となった)と共に明治3年(1870)、51名を率い室蘭に到着、開墾に従事した。
兄弟の指導で、養蚕や果樹栽培なども含め懸命に開墾を進めたが、ただでも山地に囲まれ耕地面積が豊かではないところに、〝国策〟としての屯田兵の入植という事態が起こる。
もはや共存は不可能と判断し、明治21年(1888)3月、夕張開墾起業組合を組織し、5月、同志24名と共に阿野呂原野に入植。以来、道路開削や神社創建を進め、明治23年(1890)「角田村」(後の町制施行時に「栗山町」に改称)と称した。
水稲試作、開田事業、真成社活動などで農業に尽力し、土功組合長、村長、村会議員、道議会議員として公務に尽瘁した。「栗山町開拓の父」とたたえられる所以である。